
作業療法士(OT)としてキャリアアップや環境の変化を求めて転職を考える際、転職のタイミングは非常に重要です。
1年を通して、忙しい時期は避けた方が良い理由や、ボーナスがもらえる時期かって転職を考える上で重要ですよね。
適切な時期に転職活動を行うことで、多様な選択肢の中から、希望する職場にスムーズに転職しやすくなります。
一般的に転職のタイミングとして良い時期もありますが、自分が結婚、出産、引っ越しなど様々なタイミングで転職の文字が浮かぶ人が多いです。

私も結婚、出産後に転職を体験しました。
出産時には想像がつきやすいとは思いますが、結婚の時にはどういったメリット、デメリットがあるのかってあまり考えずに転職したんですよね。
女性は結婚が先が良いのか、転職が先が良いのか…。
また、男性であってもパートナーのそういった悩みを理解する上で、女性ならではの悩みを共有しておくことが必要だと感じます。
女性の負担を考えず、不用意に発言をしてしまうと、お互いに不満が募る原因にもなりますよ。
本記事では、作業療法士の転職に適した時期やそのポイント、自分のライフイベントの時に転職をするには、どういったことに注意を向ける必要があるのかについて詳しく解説します。
作業療法士の転職市場と時期の重要性
作業療法士の転職市場の現状

将来的には、飽和状態になってくるという噂もある作業療法士ですが、
現在の作業療法士の需要はある程度あり、病院、クリニック、介護施設、訪問リハビリ、企業など多様な選択肢があります。
しかし、転職を成功させるためには以下のポイントを押さえておくことが大切です。
転職成功のポイント
- 求人が多い時期を狙う
- 年度末・年度始めの動向を意識する
- 転職活動の計画を立てる
- 給与や待遇の向上を目指す
- 専門性を高められる職場を選ぶ

この中で最も大切なのは、求人が多い時期を狙うという点です。
これが満たされれば、ある程度の給与や待遇の向上がついてくるからです。
やはり選択肢が多い状態から選ぶというのがポイントです。
転職の最適時期は、現在働いている場所の状況に合わせるのではなく、自分のタイミングで転職を決めた方が後悔がありません。
ボーナスをもらってからだと印象が悪いかな?などの配慮は不要です。
自分の人生のことですから、かじ取りは自分がするべきです。
転職時期の重要性

転職のタイミングによって、求人数や採用枠の多さが変わるため、しっかりと計画を立てることが重要です。
作業療法士は昇給しにくい職種です。
そのため、転職時の最初の待遇面で生涯年収や休みの態勢などかなり変わってくるんです。
昇給率について詳しく知りたい人はこちらの記事を確認してください。
リハビリ職種の年収が低い理由。物価高上昇より低い昇給率を知っていますか?
男女差の違いなど詳しく作業療法士の給与について知りたい方はこちらをご覧下さい。
作業療法士は会社員に比べて損をする?男女で違う生涯賃金の平均との差。
また、個々のライフイベント(結婚・出産・引っ越しなど)と合わせて考えることも大切です。

特に女性はライフイベントに合わせた職場選びが必要になってくるので、自分の人生計画も合わせて考える必要があります。
作業療法士におすすめの転職時期

まずは、一般的に作業療法士の求人が増え、転職に向く時期をまとめました。
結構幅はあるので、1年間かけて考えたうえで、スケジュールを立ててからの転職が理想ではありますね。
急にどうしても転職をしたい!と思った人は、直近で求人が増える時期を選ぶと転職がスムーズです。
作業療法士の求人が増える時期
おすすめの転職時期
- 1〜3月(年度末の退職者に伴う補充)
- 6〜8月(ボーナス後の転職増加)
- 9〜11月(比較的落ち着いた転職時期)
1〜3月(年度末の退職者に伴う補充)

正直年度末で転職するというのが、一番求人数は多いです。
4月は新卒の採用も行っている場合も多いので、採用枠が増える可能性があります。
ただ、4月は新卒の人の就活もあるので、中途採用よりも新卒を取りたいと考える職場の場合は競争に負けてしまうことも考えられる時期です。
ただこの時期は、多くの医療機関や施設で退職者が出るため、新規採用が増えます。
そのため、業務の流れさえ覚えればすぐに戦力となるような中途採用者を欲しがっているという企業もあります。
1~3月が転職に良い理由
求人数が多い
4月からの新体制に合わせやすい
内定をもらいやすい
新年度予算が組まれるため好条件の求人が出やすい
6〜8月(ボーナス後の転職増加)
ボーナスを受け取った後に退職を考える人が多いため、欠員補充の求人が増えます。
年度途中の退職者が出ると、新たに採用枠が増える時期です。

経験的には意外に中途採用や転職者が、時期的には多いです。
ボーナスまでは何とか気持ちを維持して頑張ろうって思えますよね。
6~8月が転職に良い理由
ボーナスをもらった後に転職できる
欠員補充のため即戦力が求められる
交渉次第で好条件を得られる可能性あり
夏季休暇と重なるため余裕をもって転職活動ができる
9〜11月(比較的落ち着いた転職時期)
この時期は、新年度やボーナス後ほどの大きな動きはありませんが、じっくりと転職活動ができる時期です。

転職には意外な時期かもしれません。
個人的には、ここまで働いたら冬のボーナス欲しい気持ちもありますが、年末は病院や施設も繁忙期に入って就職枠が少なくなるのがネックです。
そのため、9月~11月という選択肢もありです。
9~11月が転職に良い理由
競争が少ない
採用担当者とじっくり面接ができる
余裕を持って転職先を選べる
年度末の動きに備えた準備期間としても活用できる
注意点はこの時期にも求人を出している企業は、人員不足である可能性も考えられます。
そのため、じっくりと自分に合う職場かどうかを見極めることが必要です。
作業療法士の転職において避けたほうがよい時期

早く転職がしたいからと言って、避けた方が良い時期に焦って転職をしてしまうと後悔することもあります。
特に転職に向かない時期はこの二つ。
転職に向かない時期
- 4〜5月(新卒採用直後)
- 12月(年末の求人は減少)
4〜5月(新卒採用直後)
この時期は新卒の研修や配置が優先されるため、中途採用が少なくなる可能性があります。
新卒が来ているため、新卒への対応で手いっぱいになるという時期ですよね。
そのため、求人数は比較的少なめです。
さらに、ボーナスももらえない時期でもあるので、絶対にもらってから退職したほうが良いですよね。
4~5月は避けた方が良い理由
- 求人が少ない
- 採用枠が埋まっている可能性が高い
- 現場が新体制の調整で忙しくなる

新人の研修や、指導を受け持っている時に、中途採用者もってなると難しいですよね。
この時が一番忙しくて、疲弊している時期かもしれません。
12月(年末の求人は減少)
年末は、医療機関や介護施設の業務が忙しくなるため、新規採用の動きが少なくなります。
退院調整や、多職種も多忙になり、採用自体が動いていないという可能性がある時期ですね。
12月は避けた方が良い理由
- 求人が減少する
- 面接日程が調整しにくい
- 年末年始休暇があるため入職タイミングが難しくなる

個人的的には年末年始に入ってきた人はみたことないですね。
シフト制なので、休みの計算もややこしくなりますし、年末年始にいきなり出勤されると態勢が整いません。
作業療法がライフイベントで転職を考えるといつが最適?

作業療法士の転職でよくあるのが、結婚、出産、引っ越しなどのイベント時に転職をするということですよね。
国家資格があるからこそ、転職と言う選択肢のハードルは一般職よりも低くなります
しかし、結婚時に転職をするメリット、デメリットは?

結婚してから出産も視野に入れてるけど、その場合転職ってどうなの?って私も悩んだことがあります。
ライフイベントがある場合の転職は、早めか落ち着いてからがおすすめ
結婚時の転職はおすすめ?
男性、女性で分けて考える必要があると感じます。

男女平等の時代と言えども、正直、結婚、出産などとのライフイベントと、仕事のバランスを調整する負担は女性の方が多いのが現状です。
結婚、出産をする際に転職をするというのは、よくあることでもあり、注意が必要なことでもあります。
結婚時に転職することで、女性であれば最初から新しい名前を名乗れば、名前を変える違和感が少ないというメリットはあります。

カルテ記載についても変える場合が多いので、新しい人?と思われる場合もあります。
もし、研究などで論文を発表している人なら、名字が変わるって結構影響がありますね。
特に、女性で結婚後にすぐに妊娠や出産を考えるという人は、転職の際に注意は必要です。
転職の際に、結婚する予定があるということを伝えることで、採用側は妊娠などで産休に入る可能性を感じるからです。

男性だったら、特に結婚や出産を新しい職場に伝えずに結婚してもそれほどしこりを残しませんが、入職後に女性がすぐに結婚をすると、大丈夫?って思われることあるんですよね。
それって不平等なんじゃない?って思うかもしれませんが、実際に印象はよくないというのが、現状での世の中なので、その中で生きていくしかありません。
企業側としては長く働ていてくれることを前提とはしているので、結婚の予定があるのならば隠して入職する必要性はありません。
そのことによって不採用となるような職場は、今後のライフイベントの変化にも対応できないような職場の可能性が高いので、縁がなかったと思いましょう。
転職後すぐは産休は取れるが育休が取れない可能性がある
転職後すぐに結婚はしても良いと思いますが、妊娠となるとかなり注意が必要です。
なぜなら、自分自身にもデメリットがあるからです。
というのは、産休は誰でも取ることができますが、育児休暇は1年間働いた労働者が取れるという労使協定がある場合もあるからです。
そのため、転職後にすぐに出産予定となってしまうと育児休暇が取れない可能性が出てきます。

以前働いていた場所で1年未満で出産予定だった人がいますが、本人も予期せぬ妊娠で焦っていましたが、ちゃんと育児休暇を取れていました。
ただ、人間関係ができていない職場での妊婦生活でつわり等で休んでしまうと、気まずい状況になりかねませんよね…。
必ずしも子どもを持つ世の中でもないので、理解できる人と、難しい場合があると思います。
現実的に、すべてが理解者ではないと理解しておきましょう。
出産後は3歳以降の転職がおすすめ
出産後に転職するなら、三歳以降がなぜおすすめなのかと言うと、圧倒的に保育園を休む日数が少なくなってくるからです。
もちろん、子どもにもよりますが、0歳~2歳ごろと比べると抵抗力が強くなってくる3歳ごろから休みが長引くことが少なくなります、
ただ、0~2歳の期間であっても、祖父母や病児保育やファミサポの充実がある地域や、人では出産後の転職も可能だと感じます。

自分のキャパもありますが、背景因子が転職に大きく左右すると言ったところでしょうね。
子どもの体調にもよるところなので、必ずしも3歳以降でないと転職できないということはありません。
転職時の看護休暇が使えるようになった
ただ、転職するママにも心強い味方になってくれる改定があります。
それが看護休暇を入職後すぐにとれるようになったことです。

有給が半年先となると、子どものことで休む場合に必ず欠勤になるのは痛いですよね…。
そのため、転職もできない…と思っている人も多かったかもしれません。
しかし、2025年の4月の改定により、以前は6か月以降の労働者のみ認められていましたが、「入社直後の労働者」にも認められるように改定されました。
詳しくは別記事で記事にしていきますね。
まとめ:作業療法士の転職時期を見極めよう

作業療法士の転職時期は、求人の多さや自分のライフプランによって異なります。以下のポイントを意識して転職を成功させましょう。
この記事のまとめ
- 1〜3月、6〜8月、9〜11月が転職しやすい時期
- 4〜5月、12月は転職には不向き
- 計画的に転職活動を進めることが大切
- 女性ならではのライフイベントでは注意が必要
- ライフイベントがある場合は、早めか落ち着いてからの転職を視野に入れる
作業療法士の転職のタイミングを見極め、自分に合った職場を見つけてキャリアアップを目指しましょう!
ライフワークバランスと言いますが、ライフに偏りすぎても、ワークに偏りすぎても良くない結果になりがちです。
仕事もやりがいを持って長く続けていくためには、計画的な転職活動が必要です。
まずは情報収集をするために、転職サイトなどで情報収集をしてから、転職時期を決めるほうが自分のタイミングで転職ができます。
入職後の年齢層のバランスなどをみて、採用するかどうかもあると思うので、どういった職場が自分の年代の作業療法士を欲しがっているかって結構情報としては大事です。
転職サイトの記事についてはこちらから詳しくご覧ください。